睡眠は最高の健康法の一つであると私は考えます。
今回は前回の続きで、睡眠健康法part2です。
徳島整体院 内海です
睡眠の質を上げる方法
最高の睡眠は「最初の90分で決まる
スタンフォード式最高の睡眠メソッドはこれにつきます。
眠りにはレム睡眠(脳は起きていて体が眠っている睡眠)とノンレム睡眠(脳も体も眠っている睡眠)の2種類があり、それを繰り返しながら眠っています。
寝ついあたあと、すぐに訪れるのはノンレム睡眠、特に最初の90分間のノンレム睡眠は、睡眠全体の中でもっとも深い眠りになります。この段階の人を起こすのは非常に難しく、無理に起こすと頭がスッキリません。
この90分間を深く眠れれば、その後の睡眠リズムも整い、自律神経やホルモンの働きも良くなり翌日のパフォーマンスも上がります。
その理由は最初のノンレム睡眠が訪れたときに成長ホルモンが最も多く分泌されるからです。
成長ホルモンは子供の成長に関与するだけではなく、大人の細胞の増殖や正常な代謝を促進させる働きがありアンチエイジング効果があります。
眠りを良くする体温スイッチ
質の良い眠りは体温が下がります。この体温低下が睡眠には欠かせません。
人の体温は、睡眠時より覚醒時の方が高いです。睡眠中は温度を下げて臓器や筋肉、脳を休ませ、覚醒時には温度を上げて身体の活動を維持します。ただしこれは深部体温(体の内部の体温)のことです。
体温は筋肉や内臓による熱産生と手足からの熱放散によって調整されます。
深部体温や日中高くて夜間低いですが、逆に手足の温度は昼に低くて、夜間高いです。
健康的にな人の場合、入眠前には手足が温かくなり、皮膚温度が上がって熱を放散して、深部体温を下げています。この変化を助けることが入眠の手助けになります。
しかし深部体温を下げればいいというだけでは正しい理解とは言えません。
覚醒時の深部体温は皮膚温度より2度ほど高いですが、睡眠時は深部体温が0.3度ほど下がる為、温度差は2度以下に縮まります。
実は大切なのは皮膚温度と深部体温の差を縮めることなのです。
その為には皮膚温度を上げて、熱放散して深部温度を下げるという方法をする必要がります。
体温も「上げて、下げる」というメリハリが大事なのです。
このメリハリがあれば、最初の90分の睡眠がぐっと深くなり、すっきりと目覚められます。
日中の体温も上がり、眠気なくパフォーマンスが上がります。
さてここから体温のスイッチをオン/オフにする方法を紹介いたします。
①就寝90分前の入浴
入眠時に意図的に皮膚温度を上げて、深部温度を下げる。この「上げて、下げる」というのが良質な眠りに必要です。
深部体温と皮膚温度をより縮める方法として有効な方法として「入浴」があります。
その方法は、40度のお風呂に15分入る方法です。これをすると深部体温がおよそ0.5度上がります。
この「深部体温が一時的に上がる」というのが非常に重要で、深部体温は上がった分だけ大きく下がろうとする性質があります。
0.5度上がった深部体温が元に戻るまでの所要時間は約90分。入浴前より下がっていくのはそれからです。
つまり寝る90分前に入浴を済ませておけば、その後さらに深部体温が下がっていき、皮膚温度との差も縮まり、スムーズに入眠できます。
どうしても時間が取れず、すぐに寝ないといけない場合は、40度未満のぬるい風呂の入るかシャワーで済ますのがいいです。
40度未満のぬるい風呂に15分より短い時間入った場合は、深部体温は0.5度も上がらないし、元に戻るまで90分もかからないです。
なので深部体温が上がりすぎないように、シャワーだけの方がいい。
・さらに言うと、炭酸泉やナトリウム泉といった温泉浴の方が深部体温が大きく上がります。
ただしナトリウム泉は比較的に疲労感が出やすいので、炭酸泉の方をお勧めします。
②忙しい人は足湯がおすすめ
時間がないならお風呂よりシャワーかぬるま湯と言いましたが、シャワーよりも効果的な体温スイッチは、「足湯」です。
熱放散は表面積が大きくて毛細血管が発達している手足なので、「足湯」で足の血行を良くして、熱放散を促せば、入浴と同等の効果があります。
入浴はお風呂で15分、さらに体温を下げるための90分もの時間がかかりますが、
「足湯」は熱放散に都合がよく、寝る直前でも大丈夫なので、忙しい皆様には特におすすめです。
③寝室のコンディション
質のいい睡眠を獲得するためには、寝具や室温も大事です。
・布団は掛布団より敷布団にこだわりましょう。体質や相性もありますが高反発のマットレスの方が深部体温が下がりやすいというデータがあります。
・室温は低いと血行が悪くなり、熱放熱ができず快眠できませんが、温度や湿度が高いと発汗しなくなり、足からの熱放散を妨げられるので、快眠できません。
快適な室温は人によって違うので、自分に適した温度調節を心がけましょう。
・枕はそば殻のような通気性のいい枕にしましょう。そば殻でなくとも最近はそば殻の構造とよく似たプラスチックビーズなどもありますのでそれでもOKです。枕の高さは低めがいいのですが、首のカーブなどは人により違うので、これも自分に合ったものにしましょう。