最近話題になっているのに食品偽装問題があります。賞味期限や内容物の偽装などです。 これは確かに許されることではありません。ですから消費者は非常に敏感になり、商品を買うときでも同じものなら賞味期限の長いほうを選び買ったりする方もいます。 し・か・しあまりにもそれらに囚われ過ぎてはいないでしょうか? 賞味期限が切れておいしくなくなったものを食べたり、ましてや腐ったものを食べるわけにはいきませんが、消費者がそこに注目しているということは、それを製造している業者も注目しているということです。 どういうことかというと、「賞味期限の偽装ができないなら、腐らないもの、つまり賞味期限が長くなる様にすればいいのだ」という結論に至るわけです。 普通に家庭で料理して作れば、冷蔵庫に入れるとか冷凍するとかそういった方法になりますが、 業者は違います!!業者は「魔法の粉」を持っているのです。魔法の粉を入れれば、すぐしなびるレタスはいつまでもシャキシャキ!!製造した日に食べないといけない豆腐も何日か持ちます。冷えると味が落ちるおにぎりもなぜかおいしい。 昔ならこんなことはなかったはずです。しかし「魔法の粉」はこれを現実化してくれます。「魔法の粉」とはもうお気づきだと思いますが・・・
食品添加物のことです。食品添加物は不可能を可能にします。 ドロドロに柔らかく、粒がない低級品タラコ。そんなタラコでも添加物の液に一晩漬けるだけでたちまち透き通って赤ちゃんのようなつやつや肌に生まれ変わります。身も締まってしっかりした硬いタラコになるのです。一般のタラコの場合20種類以上の添加物が使われているようです。 よくちまたでは減塩食品が普通より高い値段で出回っています。梅干を例に挙げてみましょう。そもそも梅干とは日本伝統の保存食です。その為にも塩が必要ですが、他にも色落ち防止、食感を保つ役目もあり、ある程度の塩が絶対必要です。では減塩梅干とはなんぞや?ということなのですが、減塩で塩を減らすなら、この役割を他の何かで補う必要があります。 ここで「魔法の粉」の出番です。味付けは「化学調味料」保存は「ソルビン酸」色落ち防止は「酸化防止剤」酸味は「酸味料」です。 しかしこれでは「しょっぱさ」は従来品と同じです。そこで「甘草」「ステビア」「サッカリン」などの甘味料を加えてこれを抑えます。食べる人の舌は「塩分が半減した」と錯覚します。そして本来しょっぱくてちょっとしか食べない梅干を何個も食べたりします。(漬物や醤油やお味噌なども同じです) これでは本末転倒ですよね。 しかし売れればいいのです。そしてそんな商品を選んでいるのは私たち消費者です。 他にも添加物の一括表示の問題(同じような働きをする添加物を一つにまとめて表示すること 例:表示は乳化剤、内容はグリセリン脂肪酸エステル、カゼインナトリウム、レシチンなど)、多重摂取の問題(一つの添加物の危険摂取量は決まっているが、何種類もの添加物を同時に摂取した場合の危険性などは決まっていない)といったこともあります。 1リットル198円の醤油と1リットル1000円の醤油の違いは?大手が手掛けているからという理由だけでしょうか? 安けりゃいいんでしょうか?形や見た目がよければいいのでしょうか?賞味期限が切れてなければいいのでしょうか?賞味期限の切れた食品はどこに行くのでしょうか?
飽食で食の安全に敏感な日本人は、寿命は長けれど、世界有数の病気大国です。肥満大国のアメリカでもガン死亡率が低下しているのに対し、日本は年々増加しています。世界では食べれなくて困っている国があるのに・・・
食の安全とはいったい何なのでしょうか?私たち消費者はもっと考えなければなりません。そしてその影響を最も受けるのが、これからの未来を担う子供たちだということを忘れないでください。
参考文献:「食品の裏側」著者 阿部司