よく健康の為に「減塩」という言葉を耳にします。はてそれはなぜなのでしょうか? 一般的に言われることは「血圧を上げるから」です。塩が血圧を上げる理由は、塩に含まれるナトリウムが血管細胞内に多くなるとその濃度を調整するため、細胞内に水分を取り入れ血管細胞が膨らみ、それが血管を圧迫し血管を細めて血圧を上げると言われています。
それともう一つは、ある三人のアメリカ人科学者の研究で、1900年「高血圧には減塩療法が効果あり」と発表しました。1953年にはメネリー博士の10匹のネズミを使った実験で通常の20倍の塩分を与え4匹が高血圧になっていたと言うものが元になっています。他の6匹は正常だったそうです。
血圧が上がり放置すると動脈硬化し虚血性心疾患、脳卒中、腎不全などの合併症を引き起こすと言われています。
これらはすべて正しいのでしょうか?
昔、製鉄所の溶鉱炉で働く銑鉄工、造船所の溶接工、蒸気機関車の機関士など職業柄汗をかく人には、 仕事中は塩をなめ水を飲みながらでなげれば体が保たなかった事実があります。 この人たちが職業病で高血圧になった事実はありません。
血圧が高いので降下剤を服用している人はみなさん減塩を勧められて、潔癖なほど減塩していますが、なぜいつまでも降下剤を飲み続けているのでしょうか?
敵に塩を送るという言葉があります。(戦国時代、上杉謙信が、敵将武田信玄の領国の甲斐が塩の不足に苦しんでいるのを知り、塩を送らせた故事から、敵の弱みにつけこまず、逆にその苦境から救う)という意味です。 現代であればこの言葉は逆の意味で使われることになりますよね。
塩は命の源です!!天竺の僧侶も、断食などの修行の際、水と塩だけは持って行くと聞いたことがあります。
し・か・し 実は現代にあって戦国時代にはなかった大きな落とし穴があるのです・・・ 次回「食文化の盲点4(塩編)」にて解明いたします。乞うご期待