頭痛で苦しむ人にお届けしたい。
頭痛への知識と改善法、第2回です。
こんにちは徳島整体院 内海です。
日本人の頭痛について①に続き
②を書いていこうと思います。
片頭痛について
緊張型頭痛が温めたりすると血流が改善して
痛みが引くのに対し、片頭痛は逆に温めると
痛みが強くなる頭痛です。
日本人は約840万人が片頭痛に悩まされて
いるらしいです。
女性に多く、男性の3~4倍にのぼります。
痛みの特徴は心臓の鼓動に合わせて、ズキンズキン
、あるいはドクンドクンと、拍動性の強い痛みが
頭の片側に現れる。痛みが起こると吐き気がし
実際に吐いたりします。
これが数時間から、長いと2~3日続きます。
約6割の人は片側に痛みが出ますが、
約4割の人は両側や後頭部あるいは頭全体が
痛くなります。
片頭痛の約6割の人に、首や肩のコリがあり
生あくびなど、何らかの前触れ症状がある。
また約2割の人に閃輝暗点と呼ばれる前兆
が現れます。
これは視野の中心付近にギザギザとした稲妻
のような光が見え、5分から10分ほど続く
というものです。
辺ずつが起こる前は血管が収縮するが、これによって
脳が虚血状態になります。
これが影響しているのではないかと考えられています。
一般的に閃輝暗点が消えてから60分以内に片頭痛が
起こるとされていますが、残りの2割の人は全く
前触れ症状がなく、急に片頭痛が起こる。
片頭痛の見分け方としては、発作の最中に身体お動
かすなどして頭の位置を変えてみて、痛みがひどく
なるようなら片頭痛と思って間違いないようです。
片頭痛の薬としては血管収縮作用のある薬で
トリプタン製剤やエルゴタミン製剤が用いられるが
これは発作が本格的に起こってからでは効果
がないとされています。
片頭痛の原因は?
セロトニン仮設
片頭痛のメカニズムはまだ完全には解明されて
いませんが、現在、有力視されているのが
「セロトニン仮設」です。
脳の血管は収縮と拡張を繰り返すことで脳内の
血流量を一定に保つように調整されています。
この調整を担っているのがセロトニンという
神経伝達物質です。
ストレスなどのきっかけがあると、脳の血管内の
血小板からセロトニンが大量に放出される。
すると脳の血管が収縮するが、その後、反動に
よってセロトニンが減少すると血管が拡張して
しまいます。
このとき血管周辺の三叉神経が刺激され、炎症物質
が放出されて、血管の周辺に神経の炎症が引き
起こされます。
同時に急激に拡張した血管によって、周りの三叉
神経が圧迫される。これが片頭痛の原因ではないかと
考えられています。
セロトニンは約90%が腸で作られています。
のころの約8%が血液中の血小板で、2%が脳で
作られていますが、片頭痛には、この少ない脳内
のセロトニンと血小板のセロトニンが関わっている
と思われます。
平常は、血小板のセロトニンが脳血管を過剰に
収縮させたり拡張させたりすることがないように
自律神経によって調整されています。
この自律神経をを調整しているのが脳内セロトニンです。
したがって、片頭痛の治療には、自律神経を調整している
脳内セロトニンを減らさないことが大切です。
そうすれば、血小板のセロトニン濃度の急激な
変化が起こりにくくなります。
セロトニンはキノコ類や果実類、野菜類などに含まれますが
食品から摂取してもそのセロトニンは脳に入る
ことが出来ません。(血液脳関門があります)そのため
自分の脳の中で作る必要があります。
脳内セロトニンは、トリプトファン(必須アミノ酸)が
5HTP(5ハイドロキシトリプトファン)へ代謝されて
作られます。
このときナイアシン(ビタミンB₃)、葉酸、鉄、
カルシウムが補酵素として必要となります。
また5HTPからセロトニンが作られる過程でビタミンB₆
ビタミンC、亜鉛、カルシウムが必要となります。
セロトニンからは、睡眠ホルモンとも呼ばれる
メラトニンが生成されます。
この際にはマグネシウムが必要となります。
エストロゲン優位状態
さて、片頭痛は女性の多いことから女性
ホルモンが関わっていることも考えられます。
女性ホルモンには主に卵巣で作られる
「エストロゲン」(卵胞ホルモン)
「プロゲステロン」(黄体ホルモン)
があります。
エストロゲンおプロゲステロンも十分に
分泌されていて、バランスが保たれているときは
いいですが、問題はプロゲステロンが大きく
減ってしまって、それに比べてエストロゲン
の減り方が少ない「エストロゲン優位状態」
の場合です。
片頭痛は月経直前、月経中に起きやすい。
しかも月経時の片頭痛は痛みが強いようです。
ただ閉経期あたりから片頭痛は起こりにくく
なってきます。
このことからも女性ホルモンの影響はありそうです。
エストロゲンには血管拡張作用があります。
そのためこれが強く作用すると、拡張した脳の血管
によって周りの三叉神経が圧迫され、片頭痛が
起こります。一方プロゲステロンには血管の緊張
を和らげて拡張を抑える作用があるので、
エストロゲン優位状態が解消されれば、片頭痛が
解消されつことが多いようです。
片頭痛の改善
①ストレスの解消
自律神経を乱すストレスが大きな原因です。
ストレスと減らしセロトニンがコントロール
できれば、片頭痛は減ります。
②脳圧を下げる
脳脊髄液の内圧が高いと自律神経が乱れます。
脳圧を下げるためには、睡眠をよくとり、
事務のような動かない仕事の場合は、時々
動くことです。動かないと脳脊髄液の流れが
少なくなり、脳圧が高まります。
徳島整体院の整体は脳脊髄液の流れを
改善することも重要視しています。
③脳内セロトニンの材料を補給する
ビタミンB₃、葉酸、鉄、カルシウム、亜鉛
ビタミンB₆、ビタミンC、ビタミンE、
マグネシウムが多い食材を積極的に摂る。
例:自然塩、玄米、そば、ひえ、ライ麦
ゴマ、アーモンド、クルミ、枝豆、納豆
豆腐、インゲン豆、そら豆、エンドウ豆
青のり、わかめ、ひじき、あさり、かき
などで和食を意識して摂るようにしましょう。
④深呼吸をこまめにする。
深呼吸により小脳テントが動き、脳脊髄液の
循環を促して、脳圧が下がります。
またストレスの減少や、リンパの流れを
促進しますので、片頭痛の改善が見込めます。
頭痛が起きてからだと効果が薄いので、
普段から心がけましょう。
前回書いたように吸う時間の2倍の時間で
息を吐いてください。
如何だったでしょうか?
長い分になりましたが、これが頭痛のすべてでは
ありません。
様々な原因がありその中には重篤なものもありますので
あまりひどい場合は病院に行く必要があると思います。