慢性関節痛 そしてモヤモヤ血管とは
徳島整体院 健康通信
前回は慢性的な関節痛はモヤモヤ血管が関係している
ということを記事にしました。
モヤモヤ血管のでき方
江戸川病院の奥野先生はこうおっしゃっています。
心臓から送り出された血液は動脈を通って全身に
運ばれ、最終的には毛細血管に辿り着きます。
そこをゆっくりと通過しながら、細胞に酸素や
栄養素を届け、次に二酸化炭素や老廃物を回収します。
そして静脈を通って心臓に還っていきます。
ところが何らかの影響で動脈を通って毛細血管まで
辿り着かず、そのまま静脈に還ってしまうことがあります。
これを「スチール現象」または「盗み取り現象」と呼ばれており
これは毛細血管の手前にいびつな血管が出来ていて、動脈から
静脈に直接つながっているからです。
このように動脈から毛細血管を省いて直接静脈に流れ込む
血管を「動静脈短絡」といいます。
動静脈短絡があると、毛細血管の先にある組織に酸素や栄養が
届かなくなるので、組織は新しい血管を作るように
血管内皮増殖因子(VEGF)という血管を作らせる物質を出します。
これで生じた血管がモヤモヤ血管です。
モヤモヤ血管が毛細血管の先にある組織に栄養や酸素が行かないのを
改善する為に出来るのに、うまく改善はされず、
どんどんVEGFが出されモヤモヤ血管が長くとどまるようになります。
モヤモヤ血管と痛みの関連性について
新しい血管にはそれに沿って神経線維が伸びていきます。
モヤモヤ血管が出来た場合でも同様に、その周囲に神経線維が
増殖していきます。
モヤモヤ血管とともに伸びてくる神経線維は、慢性の痛みを
伝える無髄神経といわれるものです。
長引く痛みの原因はこのモヤモヤ血管に血液が流れ、周囲の
無髄神経を絶えず刺激し続けているのではないかと考えられています。
追記
モヤモヤ血管形成の流れとモヤモヤ血管と痛みの関連性について
今回は記事にしました。
よく血流が悪いから痛みが出るという意見が多い中
今回のことで、血流が悪いからでなくむしろ痛みの部位に
血液が流れ過ぎているのが慢性的な痛みの原因という
ことになりますね。
ここで大事なことは
「痛みのある部位に血液が集まっている」ということです。
ここを押さえとかないと根本改善の道に辿り着きません。
では次回は
「モヤモヤ血管の対処療法と根本改善」について書いていきます。